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日本株は、むごいことになる恐れがある


日本株は、むごいことになる恐れがある

無理やり上昇した後、高まる「急落リスク」


馬渕 治好 :ブーケ・ド・フルーレット代表、米国CFA協会認定証
国内の株式市場は、「ひどい相場」になった。

「ひどい相場」とは、自分の見通しが外れたから、そう言っているわけでない。確かに前回5月17日(日)付のコラム「日本株は大幅下落する可能性が残っている」では、日経平均株価がすぐでないとしても、いずれ1万7000円台への下落に向かうと予想したが、実際には逆に、5月29日(金)までで11連騰(連日の上昇)を記録した。これは1988年以来27年ぶりのことであり、平成バブル崩壊後は初めてだ。

海外で「吊り上げられる」日経平均

このように見通しを大きく外し、読者の方々には申し訳なく思っているのだが、「ひどい」といった真の理由は、最近の国内株価の相場付きが極めて悪いからである。


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たとえば先物との関係では、かつては先物主導で株価が上昇する場合、東京市場で先物が買い上げられ、それが裁定取引(割高になった先物を売り、現物株を買う)によって現物市場に波及して、東京時間で株高となった。

ところがここ2週間ほどの間は、東京での現物の取引が終わった後、シカゴ市場などで日経平均先物が、特に株高材料がないにもかかわらず持ち上げられ、「はい、僕たち海外投資家が、日経平均は上がることに決めて、君たち日本の投資家が寝ている間に先物を買い上げておいたので、東京市場では、この高い株価水準から取引を始めてね」と、翌朝の東京市場に手渡されているような感じだ。

つまり、海外株が上がろうと下がろうと、どんな材料が出ようと、海外時間における先物中心の日経平均の吊り上げが進んでいるように見える。
こうした全体的な相場のひずみだけではなく、物色も異様だ。もちろん、個別にはきちんと裏付けとなる好材料があって買われている銘柄もある。だが、たとえば電力株の上昇が著しい。「原発再稼働の可能性が高まったから」、などの声もあるが、今さらとってつけたような材料だ。「買う理由がないのに、株価が出遅れていただけで買われている、おかしい」と素直に警戒すべきだろう。

あまりに都合の良い解釈が多すぎないか?

また、銀行株の上昇も目立った。こちらも「内需の持ち直しで貸し出しが伸びそうだ」、といったような材料はひねり出せなくはないだろうが、腑に落ちない。

実は先日、ある外資系証券のレポートが市場で話題になっていた。銀行株に限らず、このところ企業経営に対する政府や投資家の目が厳しくなっており、不稼働資産を抱えて休眠するような経営は許されなくなっている。そのため、まず使い道の乏しい現金を、増配や自社株買い戻しの形で株主還元する企業が増えてきている。

この延長線上では、やはり不稼働資産である持ち合い株も、売却の方向に向かうだろう。そして売却により得た資金を、自社株の買戻しで株主に返す企業も増えるだろう。


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そこまではよい。しかし前述の外資系証券のレポートでは、銀行が売る持ち合い株は、「銀行等保有株式取得機構」という政府系機関が買い取るため、市場に株価押し下げ圧力が生じず、銀行が行なう自社株買戻しの効果だけが残るという。

そもそも「銀行が持ち合い株を売却すれば」「その株を機構が買い取るとしたら」「売却で得た資金を銀行が自社株買戻しに使えば」といった、「たられば」のオンパレードだし、売り圧力は全部消えて買いによる株価押し上げ要因だけが残るという都合の良過ぎる主張である。

このように、電力株や銀行株の舞い踊りを見れば、「これはおかしい、いずれ株価は下げるだろう」と考えるのが普通だろう。

個人投資家は幸いにして、警戒的に売りで臨んでいるようだ。しかし足元買いの主体となっている外国人投資家からは、しきりに「日本の個人投資家はいつ買うのだ」といった、じれた声が聞こえてくる。邪推すれば、「株価を吊り上げて、日本の個人投資家に買い出動させよう」という狙いだろうか。もし不幸にして、待ちきれなくなった個人投資家が買いに出てワナにはまれば、その後の株価下落局面は惨たらしいものとなろう。
目を国内株式市場の外に広げれば、すでに状況は暗転している。足元では予想外の米ドル高・円安が進んだが、これは国内株式市場に先んじて、個人のFX取引つぶしが行なわれたと推察されている。

ドル、欧米中3極の相場はいったん天井をつけた

つまり、目先はドルが下がるのではないかと考えていた個人投資家(ドルの売り方)の買い戻しによって、米ドルが上振れ、それをしかけた投機家がたらふく儲けて成功した。とすれば、そうした投機家にこれ以上米ドルを買い上げる理由はない。ザラバ高値の124円45円(米リサーチ会社のファクトセット調べ)で、米ドル相場はすでにピークアウトしつつあるように見える。

5月27日(水)~5月30日(金)にドイツで開催されたG7(先進7か国)財務相・中央銀行総裁会議では、為替が全体の議題にはならなかったものの、日米財務相が為替の急変動は望ましくないとの認識で一致、円安をけん制したという。その報道を受けた後も、円相場は少ししか動いていない。だが、市場では「G7と冷酒は後から効いてくる」との格言があり、今週以降円高をもたらす材料の一つとなりうる。


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欧米の株価も、きれいに天井を形成しているように見える。いわゆる「三尊天井」に近い形(仏像が中央に釈迦如来、左右に菩薩という形で3つ並んでいることにちなんだパターン)となってきており、終値ベースでは、たとえばNYダウ工業株指数が5月8日(金)、5月19日(火)、5月27日(水)の3時点で、また独DAX指数は5月8日(金)、5月21日(木)、5月27日(水)の3時点で、それぞれピークを付けているように見える。

また、中国上海総合株価指数は、日経平均と同様に、どんな材料が出ようと上げ方向のみで暴走してきた。いわば日経平均の「暴走兄弟」だった(暴走姉妹かもしれない)。しかしとうとう、5月28日(木)には前日比で約6.5%もの暴落を演じ、翌5月29日(金)も小幅ながら続落して引けた。

国内株価は、先物の買いで無理矢理吊り上げられ、さらに物色がゆがむなか、外部環境としての円相場や「欧米中」の株価動向は、すでに方向転換を見せつつある。

ここ2週間ほどの株価上昇が「ひどい相場」、すなわち目を覆うような惨状であったため、これからの株価下落も、残念ながら、むごいものとなるだろう。今週の日経平均は、1万9700円~2万0600円を予想する。
http://toyokeizai.net/articles/-/71567?page=3
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