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独占インタビュー ノーベル賞経済学者 クルーグマン「気をつけなさい、中国が世界経済を崩壊させる」 そのとき、日本は

アベノミクスに多大なる影響を与え、世界中の市場関係者から一目置かれる経済学者が「次なるバブル」に懸念を示している。もし、これが弾ければかつての日本のバブル崩壊を超える大惨事になる。

それはすでに始まっている

今、こうして話しているあいだにも、バブルが崩壊しつつあります。中国経済のバブルのことです。

今の中国は'80年代後半の日本のバブル経済と似たような状況。とりわけ過剰な投資が問題を肥大化させています。

さらに悪いことに、中国という国には日本のように社会的な「結束力」がない。日本のバブル崩壊と比べものにならないくらい深刻な事態が起こる可能性が高いのです。

教授の声色がにわかに曇ったのは、話題が中国の経済状態に及んだときのことだった。

'08年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏。昨年11月に来日した折には安倍首相と面会し、消費増税の中止を進言。結局、首相は再増税の時期を延期した。一国の政策決定者にこれほど影響力を持つ経済学者は極めて稀だ。

米国ではNY市場が史上最高値を更新し、日本の東証も15年ぶりの高値圏にある。一見、好調に見える世界経済だが、次なる「火種」はないのか—たっぷりと語ってもらった。

まずはアメリカの状況から話しましょう。現在、世界中の市場関係者が注目しているのがアメリカの利上げについてですからね。
一言でいえば、アメリカ経済は好調です。何もかもが正しい方向に向かっています。住宅着工件数も個人消費も順調に伸びており、雇用も活気づいている。雇用が増えて住宅販売が伸び、それがまた新しい雇用を生むという好循環です。

もっとおカネを刷ろう

では、利上げが正当化されるかと言えば、そうではありません。ただでさえドルが強くなりすぎており、それがアメリカの輸出に打撃を与え始めています。さらに原油価格の低下も景気の足かせになっています。アメリカはシェールガスという新エネルギーに多大な投資をしてきましたが、原油安で競争力が落ちている。世界全体で見ると原油価格の下落は経済の追い風になりますが、アメリカでは事情が異なるのです。

だから私は早すぎる利上げに断固として反対します。確かに経済はよくなってきているが、まだ充分なインフレになっていないし、賃金は増えていない。急いで利上げに踏み切ってはいけない。'00年の日本や'11年のヨーロッパが、早すぎる利上げのために景気を腰折れさせてしまったことを反面教師にするべきです。アメリカがデフレに陥ったら世界経済に対する打撃は大きい。そこから巨大な経済危機が起こることも考えられます。

次に日本の状況ですが、昨年、2回目の増税を中止したことは大正解でした。安倍首相に直訴した甲斐がありました。黒田東彦日銀総裁は安倍首相と国会の支持を得ているので一貫した政策を行うことができ、日本経済は金融面では最適の環境にあります。

しかし、インフレ率はいまだ望ましいレベルに達していません。そもそも1回目の消費増税は必要ありませんでした。デフレを完全脱却してからでも増税は遅くなかった。そこまで財政規律を気にしなくても、日本には十分な国内資産があるため、ギリシャのようにデフォルトの懸念にさらされることはありません。それより重要なのはおカネをもっと刷って、デフレから完全に脱却することなのです。

アベノミクスを成功させたいなら、昨年の消費増税を撤回することです。デフレから脱却するには相当の「脱出速度」が必要で、そのためにはアメリカのように個人消費が伸びてこなければなりません。賃金の上昇が追いついていないのに増税しては、脱出に十分な速度が得られない。

ですから、まだまだ日銀が出口戦略を描く段階ではありません。無茶な金融緩和は国債暴落を引き起こすという人がいますが、その説は信憑性がない。ハーバード大の経済学者ケネス・ロゴフのように国家破綻の可能性を煽るのが好きな学者がいますが、彼の論文は誤りが多い。

中国は異常である

一方、日本にとって深刻なのは人口減少の問題です。仮に少子化対策に成功して、急に子供がたくさん生まれたとしても、その好影響が現れるのは、子供が働くようになる20年後です。その前にすべきことは女性をもっと労働市場に呼び込むことです。日本の女性の労働人口割合が他のG7国並みになれば、1人当たりのGDPが4%も上昇するというIMFの試算もあります。
再び世界経済に目を転じましょう。大きな懸念事項として、ギリシャ問題があります。ギリシャがユーロから脱するべきだという声もありますが、今はそうすべきではない。今、離脱するとかなり破壊的な事態になります。そもそもギリシャのような国をユーロに加えてはならなかったのですが、今それを言っても詮ないことです。

ヨーロッパはギリシャを離脱させないまま、もっとアグレッシブに金融緩和を進めるべきです。ECB(欧州中央銀行)は月に600億ユーロ(約8兆円)の金融緩和を行っています。これは一見、巨大な額に思えますが、数兆ドル規模の緩和を行ってきた米国に比べれば、まだまだ穏当な額です。EUは政治的に複雑なので、ECBのドラギ総裁は政策決定に苦労していますが、デフレの瀬戸際から脱するためには大胆になるべきです。言うまでもなく、まだまだ出口戦略を考えるべき段階ではない。

しかし、本当に注視すべき対象は日米欧ではなく、他にあります。

異常にバランスが崩れた経済である中国です。

数字の上では、中国は今でも7%以上の成長率を達成しています。しかし、問題なのはその数字が政府による「極めて政治的な表明」に過ぎず、信用に足るものではないということです。

中国の投資額はGDPの50%、消費がGDPの30%です(日本はそれぞれ約20%、55%)。つまり投資が過剰でバランスが悪い。投資のかなりの部分が不動産なので、大規模な不動産バブルが発生しています。

賃金が上昇し、労働力不足が生じているので、古い成長モデルはもう通用しません。投資を30%、消費を50%という構造に変えていく必要があります。その移行がうまくいかなければバブルが崩壊します。

現在もバブル崩壊は進行中です。不動産バブルが大きく弾けると、中国の地方自治体は突如として財政難に陥ります。

中国経済は明らかに失速しています。その証拠に鉄鉱石や銅といった商品価格が急落しています。中国が原材料を輸入しているオーストラリアやチリの経済には深刻な影響が出始めている。今後、中国経済は大きな調整を迎えるにちがいありません。そしてその調整は世界経済にとって大きなリスクになります。

言うまでもなく、中国は巨大な経済圏です。GDPの規模でいえば日本をはるかにしのいで世界2位の地位にあります。人口が多いので、一人当たりのGDPで考えるほうがいいと思うかもしれません。しかし、中国は物価が安く、購買力平価(PPP)はすでに世界トップクラスです。つまり中国の消費力は世界的に見てもかなり大きい。

中国経済の失速が世界経済に与える影響は計りしれません。そしてとりわけ日本に与える影響は途方もないものになる。'14年度の日本から中国への輸出額は13兆3844億円(前年比6%増)、輸入額が19兆1705億円(前年比8・6%増)であることを考えれば、それも当然のことといえるでしょう。先進国の中で、中国経済の動向に最も影響を受けるのが日本であることは間違いない。
このように私は中国経済の行く末を大いに心配しています。しかし、中国のことをもっと心配しなければならないのは、あなたがた日本人なのです。

日本株、いま勝負するなら
3度目の2万円超え、2万2000円までは行くというが

5月20日、東京証券取引所は歴史的節目を迎えた。日経平均が15年ぶりの最高値である2万196円(終値)をつけ、東証1部の時価総額が591兆円を突破、バブル絶頂期だった'89年末の時価総額を上回ったのだ。

ギリシャ問題や中国経済の減速といった世界経済の懸念材料をよそに、市場に流れ込むマネーの勢いが止まらない。シンガポールに拠点をおくヘッジファンド幹部は語る。

「今はすべての株価が上昇しているように見えるかもしれませんが、実際は違う。日経平均だけを見ていては、市場で本当に起きていることを見誤ります。選ばれた銘柄は騰がり、見捨てられた銘柄は下がる—株価の二極化が始まっているんです。我々ヘッジファンドとしては、買いと空売りを組み合わせた『ロングショート戦略』で2倍儲かるオイシイ相場。今年のボーナス時期には、東京ディズニーランドを貸し切って楽しもうなんて話も出ていますよ」

今年に入って日経平均が終値で2万円を付けるのは3度目だ。「年末までには2万2000円をつける」(SMBC日興証券チーフ株式ストラテジスト阪上亮太氏)という声も聞かれ、ますます株価は上昇すると期待している個人投資家も多いだろう。

だが、注意すべきことがある。日銀の量的緩和策によって一様に株価が上昇してきた相場はすでに終わっており、これからは銘柄間の格差がますます大きくなるという点だ。証券アナリストの植木靖男氏が語る。

「これまではある程度の上昇相場になると、出遅れていた銘柄も値を伸ばすケースが多かったのですが、最近は値上がりする銘柄はどんどん騰がる一方で、そうでない銘柄は逆に値を下げている」

株価に明暗が生まれるのは、投資家がわかりやすく好業績で、なおかつROE(株主資本利益率)の高い株主重視の優良銘柄ばかりを狙うようになっているからだ。

典型的なのは工作機械用NC装置でシェア世界一のファナック。これまでは圧倒的技術力を誇りながらもメディアの取材を一切受けず、プレスリリースも滅多に出さないという「引きこもり」企業だったが、今年2月、米国のモノ言う株主(アクティビスト・ファンド)、サード・ポイントが大株主になってから態度が一変した。決算発表の翌日にあたる4月28日には本社のある山梨県忍野村で機関投資家・アナリスト向け説明会を4年ぶりに開いた。社長の稲葉善治氏はその席で「正直、皆さんと話しても業績は上がらない」と語る「面目躍如」ぶりだったが、今後は半年に一度は説明会を開くと明言し、同社の変化を印象づけた。年初には2万円前後だった株価は現在2万6000円前後。投資情報会社フィスコのアナリスト村瀬智一氏が語る。

「外国人投資家のみならず、国内の機関投資家たちも配当性向を気にするようになり、自社株買いや増配をするよう注文をつけるようになっている。
例えば空圧機器で高いシェアを誇るSMCは決算の内容がよかったにもかかわらず、儲けを株主還元ではなく設備投資に回すと発表したため、株価はさえなかった。株主の要求に応えたファナックと対極的です」

「勝ち組」の見つけ方

同じ業界内でも明暗が分かれるというのが、現在の相場の特徴だ。例えば、ソニーとシャープ。

ソニーは懸案であったPC事業からの撤退やテレビ事業の分社化などを進め、瀕死の状態から復活。「自動運転技術などでも使われる画像処理センサー『積層型CMOS』という技術を武器に、V字回復を目指す」(岡三証券ストラテジスト石黒英之氏)。現在の株価は4000円近く、1年前から倍以上になっている。

一方、液晶事業で散々な失敗をしたシャープは2223億円の大赤字を出し、メガバンクや政府による救済に頼るしかないような状況だ。

同じく電気機器分野で、ネガティブサプライズが出たのが東芝。500億円近い不正会計が明るみに出て、3月には530円を超えていた株価は現在400円前後。不正発覚前は史上最高の営業利益が予想されていたが、決算発表が延期されるまでにいたった。SBI証券のアナリスト藤本誠之氏が分析する。

「不正会計の額は東芝の企業規模からすれば小さいかもしれないが、機関投資家は決算に問題のある企業の株を持っているわけにはいかない。とりわけ外国人投資家は、'11年のオリンパス事件以来、粉飾決算に敏感になっていますから……」

金融部門では海外事業が順調で純利益1兆円をたたき出した三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)や、戦後初めて保険料収入等で日本生命から首位の座を奪った第一生命が絶好調。後者は決算発表後に13%も株価を上げている。ここでもやはり「業績が好調なことに加えて、自社株買いなど株主還元を積極的に行っていることが株価上昇の要因」(前出の村瀬氏)となっている。他方、「海外事業への進出が遅れているみずほフィナンシャルグループは見劣りがする」(前出の石黒氏)。

自動車では好景気に沸く米国での売上比率が高い富士重工が勝ち組。逆に同国でリコール問題などに悩まされているホンダは減益。決算発表後に約8%も株価が下落した。6月の社長交代で巻き返せるか、注目が集まる。

このようにくっきりと明暗が分かれ始めている現在の相場。株主総会が集中する6月には、各社の株主対応によってますます格差が広がりそうだ。ポイントは株主還元への積極性と、同業種内で収益率がトップクラスかどうかということ。銘柄の選別眼の重要性はますます高まっている。

「週刊現代」2015年6月6日号よ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/43536?page=5
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