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日経平均の今年の高値はいくらになるか


日経平均の今年の高値はいくらになるか

バブルが膨らめば20~30%暴落の危険性


中原 圭介 :経営コンサルタント、経済アナリスト


2015年07月03日
前回のコラム「日本株は、いよいよバブルの領域に入った」(6月25日)では、海外投資家がなぜ4月~5月に日本株を大幅に買い越したのか、あるいは、海外投資家がどういうタイミングで日本株を大幅に売り越してくるのかについて述べさせていただきました。

それでは、日経平均株価の2015年の高値はいくらくらいになるのでしょうか。専門家の予想を見ていると、たいていの場合、高値は2万1000円~2万5000円のあいだに収まっているようです。私も週刊誌や専門誌の取材などで日経平均の高値を何回も聞かれているのですが、無難なところで2万1000円~2万3000円のレンジで答えるようにしています。

これからの高値は個人投資家の動向次第

しかし正直なところは、私には今後の日経平均の高値が2万1000円になるのか、2万3000円になるのか、さらには2万5000円になるのか、さっぱり見当が付きません。

ただし、これだけは言えるのは、どれだけの個人投資家が高値を買いに行くのか否かが、今後の日経平均の高値を大きく左右するということです。なぜなら、個人投資家は2013年の上昇相場スタート時から一貫して売り主体となっており、日経平均が2万円を超えた現在でも上昇相場の蚊帳の外にいる投資家が多いからです。
東京証券取引所が発表する投資主体別の売買動向を集計してみると、2013年、2014年、2015年(1月~5月)の海外投資家の買い越し額が15兆1196億円、8526億円、2兆7749億円であるのに対して、個人投資家の売り越し額は8兆7508億円、3兆6323億円、4兆1994億円となっています。

ところが、海外投資家と官制の買いが高値を追いかけ合うなかで、これまで慎重な姿勢を貫いてきた国内の機関投資家はもちろん、個人投資家のなかにも、「押し目は期待できない(なかなか下がらない)」と見て、買わざるをえないと考える人が徐々に増えてきているようです。

これは投資主体別の売買動向を見ても明らかなのですが、一般的に個人投資家は「下がったら買い、上がったら売り」の逆張りを好む人々が多いという事実があります。

個人投資家が動けば、日経平均は2万4000円以上も

ですから、取り立てて大きな押し目がなく高値を更新し続けている相場では、空売りで失敗している個人投資家が多いと聞いていますし、「買い」しかやらない個人投資家の口座には現金が貯まり続けています。
2015年の売り越し額だけでもすでに2014年の売り越し額を超えているのですから、現時点の個人投資家の買い余力は凄まじい金額となっているに違いありません。

2013年から一貫して売り主体となってきた個人投資家の動向によっては、日経平均の高値が2000円~3000円上振れることになっても不思議はないと思います。

個人投資家が上昇相場にこれ以上乗り遅れまいと、大幅な買い越しに転じるようになってくると、日経平均は2万4000円~2万5000円になってもおかしくはないし、これまでの姿勢を保ち続ける個人投資家が多ければ、高値は2万1000円~2万2000円で落ち着くのではないかと、感覚的には見ているところです。
そこで間違いなく言えるのは、2万5000円よりは2万3000円、2万3000円よりは2万1000円が高値で終わるほうが、今後の株安の反動が和らぐだろうということです。

「山高ければ谷深し」という格言があるように、相場の上昇が大きければ大きいほど、その反動で下落も大きくなるのは避けられない可能性が高まっていくからです。

その意味では、日経平均の高値は2万1000円程度で収まるのが、今後の日本の株式市場や実体経済にとっても傷口が少なくて済むのではないでしょうか。

個人投資家が高値を追いかければ「暴落」も

みなさんもご存知のように、GPIF、共済組合、ゆうちょ銀行、かんぽ生命、日銀などの官制の買い需要は、遅かれ早かれ減少に転じていくでしょう。そして、やがては売り需要になっていくのが避けられないのです。

官制の買いの減少に合わせるように、海外投資家が利益確定売りを増やしていくことになれば、2016年には日経平均はかなり高い確率で下がることになるわけです。海外投資家が日本株をいつ売ってくるのかに関しては、ブログ『経済を読む』でも詳しく述べていますので、興味がございましたらご覧ください。

結局のところ、個人投資家が需給を冷静に注視しながら堅実に行動することができれば、株価バブルの悪影響はある程度抑えることができるでしょう。しかしその反対に、個人投資家が海外投資家と官制の買いに一緒に乗っかって高値を追いかけてしまえば、株価バブルの悪影響は避けられず、日経平均は20%~30%の大幅な調整を強いられる可能性が高いのではないかと考えています。
2015年06月26日



海外投資家はいつ日本株を売ってくるのか

前回の記事で予告したとおり今回は、海外投資家はいつ日本株を売ってくるのかについて、拙書『これから日本で起こること』(2015年1月出版)の224~227ページの文章をそのまま引用したうえで、詳しい補足を加えさせていただきたいと思います。

(以下、拙書『これから日本で起こること』より引用)

2015年における世界の情勢を俯瞰すると、ヨーロッパの政治が混迷を深めるリスク、アメリカの利上げや原油価格急落が金融市場に悪影響を及ぼすリスク、新興国経済が減速感を強めるリスク、中東での紛争が長期化するリスクなど、不安材料を挙げたら次々と出てくるので、世界的に株式市場が一本調子に上昇し続けるというのは、とても考えられないことです。もちろん、日本の株式市場もそれらの材料によって調整を強いられる局面は出て来るでしょう。

しかしながら、2015年の日本国内だけの状況を見渡してみると、日本の株式市場にとって、当面のあいだは大きな不安材料が見当たらないように思われます。よって、株価が年前半に調整したとしても、年後半には盛り返して、2014年の高値を抜いてくる可能性は十分にあるでしょう。

ところが、2016年~2017年までのスパンで見ると、株式市場には深刻な問題が待ち構えているというのも事実です。少なくとも、いまの株高を支えている第一と第二の要因については、2016年~2017年には一転してマイナス要因になってしまうリスクがあるからです。

株高を支える第一の要因については、日銀による緩和が現行のペースで続いていくとすると、日銀の国債保有額が2014年末の200兆円から2015年末には280兆円、2016年末には360兆円に膨らんでいく見通しになります。実に日銀の国債保有額は、国債発行額の4割をも超える規模になってしまうのです。そうなっては、日銀が公的債務を支えていると言っても過言ではなくなってしまうのではないしょうか。普通に考えれば2017年には、日銀は出口戦略として緩和縮小への転換を迫られる可能性が高まっていくわけです。

第二の要因についても、GPIFによる日本株買いの需要は、2016年末にはすでに終了している可能性が高いということがあります。GPIF自体が資産構成の変更がいつ頃までに完了するとは決して言うことはありませんが、GPIFに近い関係者によると、早くて1年半くらい、遅くても2年くらいで資産構成の目安に近付いていく見通しにあるというのです。そうなると、2017年以降はGPIFの買い特需がまったくなくなってしまうばかりか、むしろポジション調整の売りが株価を押し下げていく可能性のほうが高まっていくわけです。

さらに新しいマイナス要因として意識しなければならないのが、2017年4月に控えている消費税増税のことです。安倍首相は消費増税の再延期はしないと明言しているものの、消費増税が本当にスケジュール通りに行われるのであれば、2017年には消費増税と緩和縮小という最悪の組み合わせが実現してしまうリスクが顕在化していくことになるのです。

しかし現実的には、安倍政権と黒田日銀の双方とも、財政と金融の両面から景気を悪化させるような愚かな選択をできるはずがありません。結局のところ、政府の消費増税を再び先延ばしにするのか、日銀の緩和縮小を先送りにするのか、二者択一の選択を迫られることになるわけです。

この選択に関する議論については、世論を巻き込んで侃々諤々と行われることになるでしょうが、最終的には安倍首相と黒田総裁が話し合いによって、消費増税が実施されて、日銀の緩和縮小が先送りになるのではないかと考えています。そして、その後の日本の景気はどうなるのかというと、やはり厳しいものとならざるをえないでしょう。

それでは、外国人投資家はいつ日本株を売ってくるのでしょうか。あるいは、売り始めてくるのでしょうか。

私の視点からすれば、そのようなスケジュールが大まかながらも決まっていて、2017年には日本経済が混迷化する可能性が十分に考えられるので、GPIFや日銀の買い需要がある2016年のうちに日本株を売り始めるというのが、セオリーとしては妥当であると思っています。

おそらくは、アメリカでも目利きの速いヘッジファンドや、ウォール街の戦略を考えるシンクタンクなどでも、同じようなことをすでにシミュレーションしているのではないでしょうか。GPIFや日銀がせっかく日本株を高いところで買ってくれるのに、そのタイミングで売りをぶつけないというのは、外国人の投資スタイルとしてはとても考えることができないからなのです。

(引用終わり)

ところが私にも、ひとつだけ大きな誤算がありました。上記の文章は2014年12月に書いたものですが、その時すでにGPIFの日本株買いが思った以上にかなり速いペースで進んでいたのです。先日明らかになったGPIFの2014年末時点の資産配分を見てみると、国内株はすでに19.8%、海外株は19.6%にも達してしまっていたわけです。

新しい資産構成の目安は、国内株25%、海外株25%でありますから、いくら国内株で乖離許容幅が±9%、海外株で±8%あるといっても、資産配分の変化があまりに速く進んでいるという印象を持たざるをえません。これでは現時点ですでに、国内外の株式は25%を超えていると言っていいでしょう。

GPIFの三谷理事長によれば、新たな資産構成の目安から乖離できる幅も広げたということですが、それでもこのペースでは遅くとも秋くらいには、国内株比率が乖離幅の上限34%に達してしまう可能性が高いと考えられます。

おまけにGPIFの方針では、株価上昇により国内株比率が目安より高まったとしても売り急がないということですので、これでは外国人投資家に売ってくれと言わんばかりではないでしょうか。

ですから私は、外国人投資家は日本株の売り時を前倒しして、2015年の9月~12月のどこかで売ってくるのではないかと予想しております。おまけに、この時期はFRBの利上げが重なる可能性が高いので、細心の注意が必要であろうと思われます。


(お知らせ)
以前に告知させていただいた『経済展望レポート』では、今のところ、かなり有用な情報をお届けすることができていると考えております。本日から7月末まではキャンペーン期間として、レポートの購読を始める方々には、直近のレポートを4回分プレゼントさせていただきます。興味がございましたら、ブログ右上の『経済展望レポート』のバナーをご覧いただければと思います。

追記 7月1日
(追加のお知らせ)
アマゾンの7月のキンドル・キャンペーンの対象本として、拙書『これから日本で起こること』が選ばれたそうです。興味がございましたら、ぜひご覧いただければ幸いです。以下のURLからご購入いただけます。
http://goo.gl/CtOrSU
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